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「最悪の事態も計算する」

よいリーダーは、始める前に、最悪の事態を想定しているものである。

月々の売上がゼロであった時に、どうするかを考えているのである。最悪の事態をあらかじめ考えていると、本当に最悪の事態になったときでも大丈夫である。これが、通常の人の生き方のための考え方とは度合いがちょっと違うところである。

人生は、健康であればどうにかなるものである。しかしビジネスは、ルールという枠の中で行わなければならない。短期的なリスクをいかに乗り越えていくかということを常に考えておかなければ、会社の継続というゲームは終了してしまう。

ビジネスで失敗する人は、ベストの状態でしか物事を考えない傾向がある。自分の理想的なラインでしか想定しないのである。最低でも月々これぐらいの売上があるであろうと、甘い妄想で計画を立てているのである。それで、その売上が確保できる根拠は、まったく無い。たとえ売上がゼロであろうとも、家賃や人件費などの固定費はかかるし、借入金も返さなければならない。最低限、商品を仕入れるだけのキャッシュは必要なのである。よいリーダーは、月々の売上がゼロだった場合、これだけの赤字になるが、それでも、いまの自分の会社は、これだけのキャッシュがあるから、何ヶ月は持つであろうという計算が、きちんとできているものである。

ところがビジネスで、最もベストなときを基準にキャッシュの計算をしてしまうと、あっというまにパンクしてしまうはずである。ベストなときは、なにをどうやってもうまくいくものである。ビジネスは、最悪の事態をどう乗り切っていくかという算段を常にしておかなければならない。リスクを想定する先見性や主導性は、ビジネスでは必要条件である。

著:佐藤創紀 →360サポーターズ


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