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コンピテンシー(行動特性)開発のための10000時間

コンピテンシー(行動特性)は簡単には変わりません。時間はかかりますが、でも変えられないものでもありません。人によって、また組織によって10年・20年かけてでも開発したい、と思う行動特性はあるはずです。

下の事例は、技能の世界、個人技のプロフェッショナル達です。社会人、組織人に10000時間があてはまるかどうかは不明ですが「10000時間かけるつもり」が「無理なチャレンジ」や「結果としての揺り戻し(やっぱり○○はダメだ。苦手だ)」を抑え「粘り強さ」を生んでくれます。

こんな調査がある。スポーツ、芸術、技能、どのような分野でもよい。圧倒的な力量を誇示するプロフェッショナルというものが存在する世界がある。そんじょそこらのアマチュアなど全くよせつけないプロフェッショナル達。そのような人たちがいかにして形成されたのか。それを調査したものである。

世界的コンクールで優勝するピアニスト、囲碁や将棋の名人たち、トップアスリート。彼ら彼女らについて、ふつう私たちは半ばため息をつきつつ、あのような人たちは天賦の才能の持ち主なのだ。われわれ凡人とはそもそもの出来が全く異なるのだと感じたりする。

ところがプロフェッショナルたちの多くは皆、ある特殊な時間を共有している。それは10000時間。

いずれの世界でも彼ら彼女らは、幼少時を起点とし少なくとも10000時間、例外なくそのことだけに集中し専念し、たゆまぬ努力をしているのだ。10000時間といえば、1日3時間練習をしたりレッスンを受けるとして、1年に1000時間、それを10年にわたって休まず継続するということである。その上に初めてプロフェッショナルが成り立つ。

DNAの中には、ピアニストの遺伝子も将棋の遺伝子も存在してはいない。DNAには、人を生かすための仕組みは書かれているが、いかに活かすかについては一切記載はない。プロの子供はしばしば同じ道を進むことが多く、それは一見、遺伝のように見える。けれどおそらくそうではない。親はDNAではなく環境を与えているのだ。やはり氏より育ち。DNA研究者の偽らざる感慨である。

著:分子生物学者 福岡伸一
2008年8月21日(木) 日経新聞夕刊より

文責:田辺和彦

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