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法則づくり遊び=比率による社会現象の分析

法則づくり遊び=比率による社会現象の分析

社会現象を分析する方法の一つに「20:80」という法則があります。これは「優秀な社員が全体の20%で、利益の80%を稼ぐ」とか「顧客の上位20%で、売り上げの80%を占めている」といった比率の法則です。はたして、この説があたっているかどうかは別にして、なんとなく事実のように聞こえます。このような比率法則は、企画書を作成する場合に大変便利です。「20:80」の法則からすれば、20%の問題に絞り込むことが重要であるといった論理展開ができるからです。

基本的に、分析とはテーマに関する知識・情報を比較・分類することです。分析ツールのひとつであるマトリックスは、言葉や概念による分類・比較です。複雑な意味の言葉や概念を構造的に分解するのに適しています。これに対して比率による分析は、数多くのデータの中から特定の意味を見つけ出す方法です。比率ですから、「20:80」だけでなく、「5:95」「10:60」といったいくつもの法則が考えられます。社会の新しい仕組みや実態をとらえる視点として有効ですし、遊び的に「比率法則」をつくることは、企画力を高めることにもなります。

たとえば「5:95」という法則を考えてみました。
*製造業の企業規模  
従業員95名以下の事業所:100人以上野事業所数=5%:95%
日本の製造業約30万事業所の95%は従業員99以下です。
*相続税の発生    
相続税を払う人:払わなくてもいい人=5%:95%
相続税は8,000万円までが免税ですから、それ以上の財産を相続税するひとは5%です。

これ以外にも、実際のデータは確認していませんが「飛行機の国際線のファーストクラスの席数」といったような事例もありそうです。このような法則を考えてなにの役立つかといわれても困るのですが、比率で分析する視点からいろいろなデータをみていくと、その裏に潜んだおもしろいが現象が見つかりそうな気がします。すくなくとも、社会の動きやデータから新しい動きを読み取るセンスは身につきそうです。

著:加宮利行→https://www.gdl-j.co.jp/archives/001032.html


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