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『積極的思考(Positive Thinking)』と『甘い見通し』は別もの

「積極的思考(Positive Thinking)」は、状況が悪くなっても、そこを突破する可能性を見いだし前向きな姿勢を取り戻そう、ということだと理解していた。その大切さも分かるが、何か腑に落ちない、しっくりとこない感じがあった。

経営書の大ベストセラー「ビジョナリーカンパニー」に「ストックデールの逆説」という実話が出てくる。

ベトナム戦争中、8年間の捕虜収容所で20回以上の拷問を受けたアメリカ軍中将「ストックデールさん」に著者らがインタビューした時の話が載っている。

「拷問に耐えられなかったのは、どういう人ですか?」 「それは簡単に答えられる。楽観主義者だ。失望が重なって死んで行く」

後者は「今年のクリスマスのなればきっと開放される」「クリスマスはダメだったが、4月になればきっと」という人達であったようだ。

そして著者たちは言う。

どれほどの困難にぶつかっても、最後には必ず勝つという確信を失ってはならない。そして同時に、それがどんなものであれ、自分が置かれている現実の中でもっとも厳しい事実を直視しなければならない。

積極的思考は、ともすれば楽観主義に陥る。「現実を直視する能力」と「積極的思考」。両方が必要なんだ。

文責:田辺和彦

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ビジョナリーカンパニー 時代を超える生存の原則
著者: ジェームズ・C・コリンズ / ジェリー・I・ポラス
訳者:山岡 洋一

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