「測定できないものは、管理できない」 ~ピーター・ドラッカーが示した人事評価の本質~
経営学者として知られる ピーター・ドラッカー は、多くの名言を残しています。その中でも、人事や評価の文脈でたびたび引用されるのが次の言葉です。
「測定できないものは、管理できない」
一見すると、数字や指標を重視する"管理主義"的な言葉に聞こえるかもしれません。しかし、この言葉の本質は、単なる数値化の推奨ではありません。
ドラッカーが言いたかった「測定」とは何か
ドラッカーが問題視していたのは、「何を評価しているのか分からない状態」です。
評価基準が曖昧なままでは、管理する側も、評価される側も納得感を持てません。
- 何を期待されているのか分からない
- どこを改善すれば良いのか見えない
- 評価が人によってブレる
このような状況では、管理も育成も成立しない、というのがドラッカーの指摘です。
数値化できないものは、評価できないのか
人事評価の現場では、「行動」「姿勢」「貢献度」など、数値化が難しい要素を扱うことが少なくありません。そのため、「定性評価は曖昧になりやすい」という課題が生まれます。
しかし、ここで重要なのは数値にすること自体ではなく、共通の物差しや規格を持つことです。
- どのような行動を評価するのか
- どのレベルを期待しているのか
- どんな影響を周囲に与えているのか
これらを言語化し、共有・規格化できていなければ、評価は個人の感覚に依存してしまいます。
評価が「管理」ではなく「対話」になるとき
評価制度がうまく機能している組織では、評価は一方的な判定ではなく、対話の材料として使われています。
- なぜこの評価になったのか
- どこが強みとして評価されているのか
- 次に何を伸ばすべきか
こうした対話が成立するのは、評価の軸が明確で、共有されているからです。
これはまさに、「測定できているからこそ、管理できている」状態と言えるでしょう。
人事に求められるのは「正確さ」より「一貫性」
人の行動や成長を、完全に正確に測定することはできません。ドラッカーも、その現実を理解した上で語っています。
重要なのは、誰が見ても同じ方向を向ける評価軸があること、評価が育成や改善につながる構造になっていることです。
評価がブレる組織では、人は安心して挑戦できず、成長も鈍化します。
測定とは、縛るためではなく「育てるため」にある
ドラッカーの言葉は、「人を管理せよ」というメッセージではありません。
むしろ、「人を育てるために、何を見ているのかを明確にせよ」という警鐘です。
評価とは、成果を裁くためのものではなく、次の成長をつくるための道標であるべきではないでしょうか。
文責:田辺顕
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