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松下幸之助に学ぶ「迷ったときの決断法」

人間は迷ったとき、どうしても「もっと良い条件」を探しがちです。

しかし、情報を探せば探すほど新しい選択肢が増え、かえって決断できなくなり、チャンスを逃してしまうことも少なくありません。 松下幸之助はこう語ります。

「決断とは正しい答えを探すことではなく、選んだ道を正しくしていく覚悟を持つことだ。」

2段階決断法とは?

松下幸之助は「経営の神様」と呼ばれ、多くの経営者に影響を与えてきました。その彼が自らの経験から導き出した意思決定の方法が「2段階決断法」です。これは、不確実性の高い状況でも前進するための実践的な考え方として知られています。

まず決めること

ビジネスの現場では、すべての条件が整ってから決断できる場面はほとんどありません。市場の動向、顧客の反応、技術の進歩など、先を見通すことは難しく、情報も不十分なことが多いものです。

そこで松下幸之助は、完璧を待つのではなく「まず決める」ことを重視しました。たとえ情報が足りなくても、その時点で最善と考えられる選択肢を選び、腹をくくる。これが第一段階です。決断を先送りにすることこそ、最大のリスクになり得るというのです。

決めた後で修正すること

もちろん、最初に下した判断が常に正しいとは限りません。重要なのは「決めたら終わり」ではなく、「決めた後に柔軟に修正する」という姿勢です。

実際に行動に移すことで、新たな課題や改善点が見えてきます。松下幸之助は、実行のプロセスそのものを「情報収集の場」と捉え、走りながら不足を補い、軌道修正していくことを勧めました。これは、机上でいくら考えても得られない"生きた判断材料"を増やすための方法でもあります。

行動を通じて学び、成功に近づく

松下幸之助は「やってみなければ分からないことが山ほどある」と語っています。つまり、考え続けて時間を浪費するよりも、一歩踏み出して行動することが重要だということです。行動の中で得られた知見をもとに修正を繰り返すことで、結果的により賢明で現実的な選択へと近づいていけるのです。

この「2段階決断法」は、現代のビジネス環境にも通じる普遍的な考え方といえるでしょう。不確実性が高い時代だからこそ、完璧を求めるのではなく、「まず決める」「動きながら修正する」という姿勢が、組織や個人を前進させる大きな力となります。

現代のビジネスパーソンへのメッセージ

AIやDX、グローバル化の加速など、先行きが読めない社会で私たちは日々意思決定を迫られています。完璧な情報を得てから動こうとすれば、チャンスを逃してしまうことも少なくありません。

松下幸之助の「2段階決断法」は、こうした不確実性の時代を生き抜くためのシンプルかつ力強い指針です。小さな一歩でも踏み出すことで新たな視界が開け、次の選択肢が見えてきます。

「まず決める勇気」と「修正する柔軟性」。この二つを持つことが、挑戦を続け、成長を遂げるための鍵となるでしょう。

文責:田辺顕

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