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睡眠負債が従業員のパフォーマンスを下げる

近年、働き方改革やメンタルヘルス対策の重要性が広く認識されるようになってきましたが、「睡眠の質」や「睡眠時間」といった要素は、依然として企業の健康経営施策において見過ごされがちです。

とりわけ注目すべきなのが、慢性的な睡眠不足によって蓄積される「睡眠負債」です。これは単なる"眠気"や"疲労感"にとどまらず、集中力の低下、判断ミスの増加、モチベーションの喪失、生産性の低下など、職場のパフォーマンス全体に悪影響を及ぼす深刻なリスク要因となっています。

さらに、睡眠負債は従業員本人が気づきにくいという特性があるため、問題が表面化したときにはすでに業務効率やチーム全体の士気に影響を及ぼしているケースも少なくありません。

企業としてこの"見えにくいリスク"にどう向き合うかが、今後の人材定着や組織の健全な成長において重要なポイントとなっています。

人事が向き合うべき「睡眠」の課題

近年、従業員の健康管理において「睡眠」が大きな注目を集めています。かつては自己管理の一部として個人の責任と見なされがちだった睡眠ですが、今では企業のパフォーマンスに直結する重要な要素として、多くの企業が注目しています。

特に問題視されているのが「睡眠負債」です。これは日々の睡眠不足が積み重なり、健康や認知機能に悪影響を与える状態を指します。例えば、1日6時間未満の睡眠を続ける人は、7~8時間寝ている人に比べて死亡率が約2.4倍になるという研究もあります。また、5時間を切る睡眠が続くと、脳の働きは酩酊状態に近づき、集中力や判断力が著しく低下します。

このような睡眠不足は、以下のようなリスクを企業にもたらします。

とくに40〜50代の日本人は、世界でも最も睡眠時間が短い層と言われています。管理職として企業を支える立場である彼らの睡眠不足は、組織全体の意思決定や安全性にも影響を与えかねません。

企業としてできること

従業員の睡眠課題は個人の生活習慣だけでなく、業務の質や働く環境とも密接に関係しています。企業としては、単なる自己責任ではなく、組織全体で睡眠改善を支援する体制づくりが求められます。

「睡眠は自己責任」から「睡眠も職場環境の一部」へ。睡眠への理解とサポートは、健康経営の一環として企業の持続的な成長を支える重要な要素になりつつあります。

文責:田辺顕

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