若手社員と電話文化のギャップにどう向き合うか?
「最近の20代社員は電話に出ても無言のまま」――この衝撃的な一言が、米国の採用担当者によってSNSに投稿され、大きな話題を呼びました。投稿者によれば、電話面接などで若手応募者に電話をかけると、相手は一言も発さず、ただこちらが話し始めるのを待っているというのです。いま、米国の職場で何が起きているのでしょうか?
なぜ米国の若者は電話に出ても無言なのか?
米国の採用担当者たちは、電話インタビューの場面で若手応募者が電話に出た際、一言も発さずに沈黙しているケースが多いことに驚きを隠せないようです。Z世代と呼ばれる若年層の多くが、電話に出ても自分から挨拶せず、そんな実情がSNS上で多数共有されています。
一見すると「ただの礼儀不足」や「個人差の問題」と受け取られがちですが、実際にはそこに世代的な経験の差や技術環境の変化が関係している可能性があります。なぜ若者はこのような対応をしてしまうのでしょうか? その背景には、彼らが成長してきた時代ならではの事情があるようです。
この問題は米国に限らず世界的に広がっており、主な理由として以下が挙げられます。
- 時代が進んでいくとともに固定電話がない環境で育ち、電話対応を学ぶ機会がなかった
- ロボコール(営業目的の自動音声電話)への警戒心から、相手が話すまで沈黙してしまう
- 電話の詐欺の影響で、電話という直接的なコミュニケーションへの不安や戸惑いがある
実際、イギリスの調査会社YOUGOVによる2024年の調査によると、25歳未満の若者の約10%が「電話に無言で出ても問題ない」と感じていることが分かっています。
職場で求められる電話応対スキル
しかし、職場では電話対応は依然として重要なコミュニケーション手段です。メールやチャットが主流となっている現代においても、電話は迅速な意思疎通や信頼の獲得に欠かせないツールとして存在しています。特にビジネスシーンにおいては、最初の一言が相手に与える印象を左右し、その後の信頼関係の土台を作ることにもつながります。そのため、企業が若手社員に求めている電話応対の基本は、以下の通りです。
- 電話に出たら明確な挨拶(「お世話になっております」「お電話ありがとうございます」など)をする
- 相手の名前や用件を丁寧に確認する
- 明るくはきはきとした声で応対する
- 不明な点があればメモを取り、再確認する習慣をつける
これらができるだけでも、職場での評価は大きく変わってきます。
電話応対スキルを向上させるための2つの方法
企業が若手社員の電話対応力を向上させるためにできることは、大きく2つあります。
①電話応対の基本マナーを研修などで指導する
「電話に出たら自分から挨拶をする」「相手が話し始めるのを待つのではなく、自分からコミュニケーションを取る」など、明確な指針を示してトレーニングを行います。
②中高年層や電話応対が得意な社員をメンターとして活用する
電話応対が得意な先輩社員が模範を示し、若手社員がそれを見て学ぶ環境を作ることで、自然とスキルが身に付きます。
まとめ
この問題は海外に限った話ではありません。日本でも同様に、電話応対に対する不安や経験不足を抱える若手社員が多く、人事担当者からも課題としてたびたび指摘されています。
若手社員にとって、電話応対という基本的なコミュニケーションスキルを身につけることは、他の社員との差別化にもつながります。
SNSやチャットに慣れ親しんだ世代だからこそ、今改めて電話応対の重要性を伝え、教育を行うことで、職場で即戦力となる人材の育成につなげていくことが重要です。
文責:田辺顕
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