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がけっぷち

わたしのコーチングクライアントに、いつも上司から厳しい命令をされ、そのたびに「もう会社を辞めたい。」というセッションを何回か繰り返している人がいる。
わたしからみても、まあとてもではないけれど、「あと10日であるシステム企画書を作成しろ」とか、「これから1ヶ月でプロジェクトをつくり、5億円規模のシステム開発の仕様書を3ヶ月で完成させろ」といった命令をうけるわけである。それもまだ入社3年目の32歳の女性である。よくこれまで会社を辞めないで続けてきたと思う。この1年間、夜は22:00過ぎまで残業で、土日も1日は出勤である。

先日このクライアントと、この1年間の総括セッションで実施した。そうしたら、1年前の自分と比べて、はっきりと、まったく違う自分になっていることに気がついた。1年前の自分と、今の自分が、桁違いに仕事の能力が違うということがわかったのである。コレはすごいことである。まさにすごい成長をしているのである。

このクライアントの上司は、確かにきびしすぎるのは間違いないのであるが、いままでのいやな上司とはどこか違うというのである。それはどこかということになったので、一生懸命考えてもらった。すると、「いつもがけっぷち」においやられるのであるが、最後は、その上司が責任を持って率先してフォローしてくれるというのである。だから、業務において成果がきちんとでていて、すべてその彼女の実績として評価されているというのである。だから、辞めずについてきたのかもしれないというのである。がんばるというモチベーションが切れそうで切れなかったのはそのせいかもしれないということである。

職人や徒弟制度の世界などではよくあることとは思うが、いまのサラリーマンの世界において、なかなかやりての上司ではないかと思う。

著:佐藤創紀 →360サポーターズ
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